「推拿(すいな)」は4000年以上の歴史を誇る中国固有の手技療法で、「漢方」「鍼灸」と並ぶ三大療法の一つです。何種類もの手技を各症状に合わせて使い分け、指や手の甲を使って「経路」や「ツボ」を刺激します。 「推」には手を一方向へ推し進めるという意味があり、「拿」にはその推し進めた手で掴みあげるという意味があります。中医学では、その理論に基づいて経路や筋肉・関節などに様々な手技を用いて疾病の予防・治療を行っており、鍼灸と並んで「推拿科」として治療をしている病院も多いのです。 「推拿(すいな)」は体調不良の原因となる滞った気・血・津液の流れを改善し、免疫力や自然治癒力を高める働きなどで、リラクゼーション効果、病気の予防・美容効果などに優れた効果が期待されます。
経絡とは気や血液が流れる通路のことで、全身の組織・器官を網目のようにつなぐ役割をしています。推拿では経路や経穴を刺激することにより気血の流れを改善し、痛みを軽減することができるのです。
自然界に陰陽があるように人体にも陰と陽のバランスがあります。 私たちの生活は、喜びもあれば悲しみもあります。光があるところには影ができ、目覚めて活動すれば、眠くなり、睡眠をとらなくてはなりません。 ものごとには、何でも対になって初めて存在し、そのどちらも欠けるわけにはいきません。 陰陽はものごとを考えたり、また健康を考える上での基本となります。 推拿では崩れた陰陽のバランスを正常に回復することができます。
人体が損傷すると神経の反応により筋肉が収縮・緊張し、ひどいときは痙攣がおきます。推拿では、痙攣した筋を伸ばし緩和させることで、筋の緊張を止めることができます。 また疾患部位における血液循環を改善し、痛みを軽減することができるのです。
外傷などが原因で組織を損傷すると、血管の壁から組織液がにじみでて、血管外のバランスが崩れます。推拿では、血液の循環を改善し、血流量を増加させて新陳代謝を高め、溜まった組織液や老廃物を取り除き損傷した組織を修復する作用があります。
退行性変化などによって変位した脊柱を矯正することができます。 骨盤、足は片方が短い場合も…。身体の左右がずれている場合の矯正もできます。 首・肩・腰などのこりすぎで、はれた筋肉が外に押し出されてしまいます。 外因(軸がずれたり、体の外傷などで)・内因(内臓などの不調)・ストレスなどの原因で、臓器がはれてもりあがりに骨が押し出されます。 推拿(スイナ)で調整することができます。
生活習慣やストレス等が原因と考えられる、コリ(首・肩・背中・腰・・・等)、眼精疲労、偏頭痛、 花粉症、便秘、婦人系トラブル(生理不順、PMS(月経前症候群)、 更年期、不妊・・・等)、冷え 、むくみ、不眠・・・・等のお身体の不調や体質改善をサポートします。 「病気ではないけれどいろいろな不調を感じる。」 その不調は突然起こったわけではありません。長い年月のストレスや生活習慣の乱れ、姿勢、 思考等の様々な蓄積が原因となりある日症状として現われる事がほとんどです。 長い年月をかけて崩れてしまったものを一度に解決するのが難しいのは仕方が無い事です。 ゆっくりと自分の心と身体に耳を傾け、今までの生活習慣を見直しつつ不調の根底を一緒に改善していきましょう。 ▼日常の冷えの原因・背骨と自律神経のつながり・腰痛が起きる原因